【ワイン名】カドナ ホワイトワイン 卡多納白葡萄酒 / CARDONA WHITE WINE
【ワイナリー】
ペンチュンティン・ワイナリー 鵬群頂酒莊 / PENG CHIUN DING WINERY
【産地】 彰化縣二林鎮/台湾中部 【アルコール度数】 12%
【ぶどう品種】 『真香(台中1號)』20%、『6230』40%、『1312』40%
【おすすめの中華】 エビマヨ、酢豚、台湾緑竹のサラダ仕立て etc.
【店内販売価格】
(2021.09.11)
グラスにこのワインを注ぐと、そのフルーティーで華やかな香りは、テーブルのある空間全体を包み込むかのように広がり、
その余韻を楽しませてくれます。
多くの方に深い印象を残し、魅了するであろうその豊かな芳香は、台湾の数ある白ワインの中でも他に類を見ない、世界的にも、
代表的なアロマテック品種と言われる“ゲヴュルツトラミネール”や“ヴィオニエ”“マスカット”などのブドウで作った香り高いワインや、
フランス・アルザスの“エーデルツヴェッカー”や“ジョンティ”と呼ばれる数種類のブドウによるブレンドワイン、とても甘い香りが特徴の“ナイヤガラ”などのブドウで作ったワインとも、似ているようで非なるオリジナリティーを持っています。
台湾の白ワインの特徴的な香りであるといわれる“ライチ”などのジューシーでアロマティックな南国のフルーツの香り。このワインはあふれんばかりのライチの香りに加え、マンゴーや完熟パインなどの濃厚なトロピカルフルーツの香り、甘酸っぱい黄色いアプリコットの香り、その奥にはサトウキビや青リンゴなどの爽やかフルーティーな香りも垣間見え、それらの香りの組み合わせが、他のワインとは一線を画す、香りの奥行きとボリューム、唯一無二のキャラクターを作り出しています。
味わいはやや辛口。その華やかでスウィートな香りの印象が、味わいにもほのかな甘さを感じさせるほどですが、クリスピーな
イキイキとした酸味や、グレープフルーツや白ぶどうの皮を食べた時のような心地いいほろ苦みが味わいの中に程よく溶け合い、
ほのかな清涼感も相まって、メリハリのある締まった味わいの、やさしい辛口に仕上がっています。
ワインはお料理と合わせてより楽しめるお酒ではありますが、カドナホワイトワインは、「ワインだけでも楽しめるワイン」でもあると
思います。食前酒として、または、カクテルをいただく感覚で楽しんでいただくもおすすめです。
「カドナホワイトワイン」は台湾財政部(日本の財務省にあたる省庁)が
認証する優良品質ワインのひとつです。
“台湾財政部優良品質酒類認証制度”(財政部優質酒類認證)は
台湾で生産されるワインをはじめ、各種お酒のワイナリー、生産者の
申請に応じて台湾政府が各種審査を経てその品質を認証する、2003年より
はじめられた制度です。
認証を得るための審査項目は厳格かつ多岐に渡り、原材料の品質基準、
製造方法・各製造過程における必要基準、製品の科学的&官能的品質
基準をはじめ、ワイナリーが所有しておくべき製造設備の指定、衛生状態
の維持の有無…など、各項目の書類審査、実地検査が行われます。
さらに、認証取得後も、販売製品のサンプル検査、ワイナリーへの訪問
審査などの追跡審査が定期的に行われ、審査基準に満たない項目が
チェックされると、認証が取り消されるという信頼性の高い認証制度です。
『カドナホワイトワイン』は、現時点で認証されている7種類のワインのうちのひとつで(「ペンチュンティン・ワイナリー」ではもう1種類、赤ワインが認証されています。)その中でも、制度開始以降、長きにわたり認証を維持している数少ないワインです。
台湾財政部優良品質酒類認証制度の概略(中国語)
優良品質認証酒類リスト(中国語)
ワインの認証審査基準について(中国語)
『鵬群頂酒荘』(ペンチュンティン・ワイナリー)は、台湾で最も早くから
ワイン用ぶどうの栽培が広く盛んに行われている台湾ワイン揺籃の地で
あり、また、2000年代初め、民間での酒類製造が許可されて以降作られたワイナリーが台湾全土の中で最も密集して存在している、台湾ワインの
中心産地、台湾中部・彰化縣二林鎮にあります。
先代から葡萄畑を引き継いだオーナーである、ぶどう農家・ワイン醸造家
譚華光ご夫妻が、2003年にワイナリーを設立して現在に至る、フランス・
ブルゴーニュの“ドメーヌ元詰め”ワインの生産者のように、ぶどうの栽培、
ワインの醸造、瓶詰めまでを一貫して手掛ける家族経営のワイナリーです。
ワイナリーの母屋で、「カドナホワイトワイン」をはじめ、ワイナリーで
作られている数々のワインやブランデーを試飲させていただき、さらには、地元で人気の点心“胡椒餅”、「カドナホワイトワイン」の香りに惚れ込んだ
お菓子職人さんが、ワインを使って作ったキャンディー、ご友人の茶農家
さんが有機栽培で作る高山茶などまでいただきながら(^O^)、ぶどう栽培、
ワイン醸造をはじめ、ワイナリーについての様々なことを教えて頂きました。
その後、案内して頂いた葡萄畑の…ぶどうの樹がトンネルを作るように
目の前一面に立ち並ぶ想像以上に広々とした風景と温かみと爽やかさを同時に感じるような空気感は、今も強く印象に残っています。
約1.5ヘクタールのぶどう畑に植えられているぶどうの樹々は棚式栽培で
育てられており、地面には除草効果のある“さつまいもの葉”が植えられ、
その間を放し飼いの鶏達が自由に歩き回り思い思いに地面をついばんで
ぶどうの半有機栽培に一役買っています。
特筆すべきは、70種類を超える品種のぶどうが育てられており、「ゴールデン・マスカット」や「ブラック・クイーン」等の、
現在の台湾のワイン醸造用ぶどうの主要品種をはじめ、“国際品種”と呼ばれ、全世界で数々の素晴らしいワインを産み出している「カベルネ・ソーヴィニョン」「シラー」「シャルドネ」「リースリング」等、さらには、台湾の気候条件に合うように、研究・交配・品種改良
などを経て産み出された「台中1號」等の台湾独自のワイン醸造用ブドウ品種、それらの研究のために導入された品種、研究過程で産まれた品種まで…さらには貴重な樹齢の高いぶどうの樹も少なくなくと…ここにしかない葡萄は数知れず、まさに百花繚乱、
数ある台湾のワイナリーの中でも、ここまで多種多様なぶどうが育てられているのは、唯一、ペンチュンティン・ワイナリーのみで、
『露天葡萄博物館』(ぶどうの野外博物館)とも呼ばれ、その名を知られています。
譚さんはワイナリー設立以前も、ワイン醸造用ぶどう農家として、酒類が専売制であった当時の台湾においてワインの醸造生産を一手に引き受けていた“台湾省 煙草酒公売局 南投酒廠”(『オマー・ウイスキー』で名高い、現 南投winery&distillery)に、他の
二林鎮のぶどう農家さんと共に、育てたブドウを供給していました。公売局はワイン製造のみならず、亜熱帯気候下の台湾に更に
適応するブドウ新品種作り等の数々の研究も進めており、そこで、高い栽培技術に定評があり、薬剤師としてのバックグラウンド、
科学的知識をも併せ持つ譚さんに、試験栽培などの研究協力を依頼していました。そうして、譚さんのぶどう畑には様々な品種の
ぶどうが植えられることとなり、また、その他の産学共同プロジェクトや官民共同プロジェクトへの研究協力依頼も相次ぎ、ぶどう畑の品種はどんどん増えていきました。
ブドウ農家として、多種類のブドウ品種を同時に育てていくことは、技術的にも商業的にも手間暇のかかる難しいことですが、
譚さんは台湾でのブドウ栽培、ワイン生産の未来に一役買うことに意気を感じると共に、また、ご自身の研究への興味と飽くなき
探求心も相まって、以来ぶどうの栽培に心血を注がれています。その情熱と飽くなき探究心は、当然ワインの醸造にも向けられ、1988年にはカナダに渡り、“アイスワイン”の醸造技術をはじめ、現地の様々なワイン醸造技術を学ばれています。
譚さんが造る数あるワインの中でも、『カドナホワイトワイン』にしかない大きな特徴のひとつが、譚さんのぶどう畑にしかない
品種のブドウをアッサンブラージュして作っているワインであるという点です。『カドナホワイトワイン』の、他に類を見ない唯一無二の
華やかな個性は、この他に類を見ないぶどうをブレンドしていることのみならず、何より、アイスワインの醸造技術の習得をはじめ、
独自の視点やアプローチ、飽くなき探究心で醸造にも向き合い続ける譚さんが造るからこそもたらされる個性なのではと思います。
また、譚さんは、二林鎮をはじめ地元の各ワイナリーのワインを一堂に集め展示販売、そして試飲もすることも出来る体験型農業観光施設“台湾セラー”(台湾酒窖)の立ち上げに、その用地を提供したり、また、二林鎮のワインが輸入濃縮果汁から作られる
ワインではなく、果汁にアルコールや香料を添加して作られるワインでもない、“二林鎮で(自ら)栽培したブドウのみを使い、自ら醸造している”ワインであることを、そして、二林鎮の各ワイナリーが日々研鑽を重ねながら、ワインの品質を高めあっているということを
国内外にアピールするべく、毎年秋に二林鎮の農協(二林鎮農会)が主催するワイン品評会『紫晶盃』の立ち上げやそのコンセプトの作成・共有にも大きな役割を担うなど、今も昔も台湾の“ぶどうとワインの故郷”に数えられる二林鎮の“現在”を作り上げてきた
パイオニアのおひとりでもあります。
ペンチュンティン・ワイナリー facebookページ(中国語)
台湾セラー(台湾酒窖)ホームページ(中国語)
台湾省公売局菸類試験所、台中区農業改良場の長年の研究、育種を経て
2007年に登録された、台湾独自のワイン醸造用新品種です。
台湾の気候下での栽培に適応した品種で、台湾の白ワインにオリジナリティーと
より高い品質をもたらしているブドウです。欧州系と米国系のぶどうのハイブリッド
品種で、濃厚なライチの香り、マスカットフレーバーが大きな特徴です。
行政院農業委員会農業試験場で育種された、ヨーロッパ系とアメリカ系ぶどうの
ハイブリッド品種で、アプリコットや青りんごの香りが特徴のぶどうです。
『1312』ぶどうと同じく、このブドウを栽培・醸造しているワイナリーはとても珍しく、
早くから台湾でのブドウ改良・育種の研究に一役買っている譚さんだからこそ
できることで、『カドナホワイトワイン』のオリジナリティーの一端を担うぶどうです。
行政院農業委員会農業試験場で育種された、ヨーロッパ系とアメリカ系ぶどうの
ハイブリッド品種で、パイナップルやサトウキビの甘味の香りが特徴です。
『6230』と同じく、台湾でのワイン用ブドウ研究から産まれた品種のひとつで、
こちらも譚さんならでは、『カドナホワイトワイン』のオリジナリティーの一端を担う
ぶどうのひとつです。
【ぶどう栽培地】 彰化縣二林鎮の自社畑/北緯23.5度/標高10~20m 【気候】 温帯夏雨気候/年平均降雨量:1200㎜前後/夏季:高温多湿、冬季:温暖乾燥
【地形】 沖積平野…“濁水渓”扇状地の扇央に位置 【土壌etc.】 粘板岩質沖積土壌、シルト質壌土
【栽培】 棚式栽培、二期作(6月~7月収穫及び12月~1月収穫)、半有機栽培 【収穫】
【搾汁】 空気圧式圧搾機で搾汁 【発酵】 ステンレスタンクで約15日間 【熟成】 ステンレスタンクで約120日間 【SO2】 添加あり
【清澄~瓶詰】 自然沈殿を経て澱引き後、清澄・ろ過、熱交換方式で殺菌後瓶詰め、品種ごとのワインを醸造後アッサンブラージュ
『野口』交差点を南へ。
3つ目の信号『加古川卸売市場』交差点を右折。
進んですぐ右手。播州信用金庫野口支店さん、お隣。
■第一駐車場、第二駐車場合わせて:38台
■詰め合ってご駐車いただいた場合:50台
店舗そばに専用駐車場駐車スペースをご用意いたしております。
また、玄関先でお車から乗り降りして頂けます。店内エレベーターがございます。